カリーンの剣
スクウェア
1987.10.2発売
©1987 XTAL SOFT/DOG
増幅する胸の痛み
ディスクシステム、今回の書き換えターゲットは『カリーンの剣』! RPGで『ゼルダの伝説』のようなかんじ、だと勝手に思って脳内の期待値はパンパンに膨らんでいた。
購入当日、関東では珍しく大雪が降っていた。書き換えシステムは隣の市の大きなデパートでしかできない。でも、「ゲームのためならどこまでもチャリンコで突っ走るぜぃ!」ということで、おバカな中学生の僕は、無謀にも雪道をチャリンコでいざ出発!
走り始めると、歩道は積雪でグチャグチャになっており、細いタイヤはツルツル滑ります。慎重に走らせていると、向こうから小さな子どもを連れた親子連れが。ぶつからないようゆっくり走っていると、急に子どもが目の前に飛び出し、よけようと急ハンドルを切ると「ツルッ!」「ガシャーン!」……そらコケますって。
しかもコケた時に、ハンドルが胸に当たって息ができないくらい痛い! その子どものお母さんに、「大丈夫?」ときかれても、痛くて返事ができないし、カッコ悪くて恥ずかしいし、全身は雪でビチョビチョだし、逃げるようにその場を離れるしかできませんでした。それでも当時は、チャリンコを押しながら歩くという発想はまったくなく、ヨロヨロ走りながらも何とかデパートへ。
その後、書き換えを終えて自宅に戻り、待望のゲームをスタート! それまでの苦労もこのためにあったんだ!すべてはこの時のために!ロードの時間がもどかしいっっ!!
しばらく遊んでいると、「あれぇ?あんまり面白くないな……」でも、こんなに苦労したんだからそんなハズは……。
2時間後……「やっぱり面白くない……」
この胸の痛みは、ハンドルがぶつかったからだよね。きっとそうだ、そうに決まってる……(涙
寄稿:ゆうパパ 男 1972年生 千葉育ち 会社員
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