ベストプレープロ野球II
アスキー
1990.3.30発売
©1990 ASCII
際立つテンポのよさ
このゲーム以降、似たようなゲームはたくさん出ましたが、『ベストプレープロ野球II』を越えたものはないと思います。何が違うのだろうと考えたら、このゲームにあって、他のシミュレーション野球ゲームにないものは、テンポのよさだと思いました。他のゲームはリアルに作りすぎて、テンポのよさを失ってしまい、いらいらするだけでした。
当時巨人ファンであった私は、始めは巨人でプレーしましたが、やがて「強い巨人で優勝するのは当たり前」と思うようになり、次はロッテでプレーしました。苦しいシーズンでしたが、弱いチームを勝たせる爽快感にはまりました。
寄稿:桃山 男 1967年生 東京育ち 医師
自分でレコードブックを作りかけた
おそらくこれにハマった人というのは、自分で各チームの選手データはおろか、130試合の結果まですべてノートにつけていた、というような人ではないだろうか。もちろん私もそう。架空のリーグを作って1シーズンオートプレーで進め、自分でレコードブックを作りかけたくらいのめり込んだ。
試合はもちろんスキップせず、全部見る。任天堂の『ベースボール』よりさらに小さいキャラなのに、その動きに一喜一憂したものだ。9回裏2死無走者から5点差をひっくり返す逆転劇、守備固めで入った選手の劇的なサヨナラアーチ、1試合18奪三振の怪投・・・このゲームにハマった方は、皆それぞれに思い出の名場面があるのではないだろうか。
関係ないかもしれないが、プロ野球のコミッショナーや球団オーナーには、このゲームを楽しめるような人がなってもらいたい、と切に思う(関係ない?)。
寄稿:風雲再起動 男 1971年生 岡山育ち 会社員
選手のデータも成績もすべてノートに書き込んでいた
自分のオリジナルチームが作れるという、当時の野球ゲームではか
なり画期的なソフトで、いろいろなチームを作って楽しんだ思い出がある。
自分を含めた学校の友だちチームや、ドラクエのモンスターチーム、芸能人チームなど、くだらないチームをたくさん作ったものだ。
そのチームの監督、選手のデータに制限というか基準値みたいなもの(例えば長打力Aは、チームで2人まで等)を決めて、ノートにびっしり書き込んで、それを見ながら実際にその通りに打ち込むなんていう、かなり面倒くさいことを平気でやっていた。すべてのチームのデータを打ち込み、新しいペナントレースを開始した時の喜びは今でもよく憶えている。おかげでドラクエIIなんかの、長〜いパスワードを打ち込むのがかなり早くなって、友だちに良く笑われたものだ。
ペナント終了後は、すべての選手の成績をこれまたノートに書き込んでずっと保存していた。実際のペナントの進行は、すべてのチームをCOMモードとしていたので、スキップモードを使いつつ、時にはじ〜っと試合を眺めていた。
一見つまらなそうなゲームに思われがちだが、人それぞれいろいろな楽しみ方ができるゲームで、自分にとってはとても思い出深いファミコンソフトである。本当に楽しかったなぁ〜、このゲームは・・・。
寄稿:クリボー 男 1976年生 宮城育ち スポーツインストラクター
⇒あなたも思い出コラムを書いて送ってみませんか?
|